ある大物指導者の金言

先日、あるスポーツ界の大物指導者を取材する機会に恵まれました。

転職してからはそんな機会がちょくちょくあります。普通なら会えない人に会って話を聞けるのは、ライターとして役得を感じる瞬間です。

それはさておき、その指導者は現役時代は花形アスリートとして脚光を浴びた実績の持ち主だったんですが、引退してからいろいろな事情でしばらくは裏方に回っていました。

現役選手のサポートや様々な雑用をこなす役割です。

日の当たる道を歩んできた人間にとって面白いはずはなく、腐りかけた時期もあったそうです。

ただ、そこでそれまで触れたことのなかった世界を知り、得たことのなかった経験をしたことが、その後の指導者人生に大きく影響していると話していました。

ショムニでやり切った自信

私と比較するのはおこがましいですが、ショムニに左遷された時は鬱になるくらい精神を病みながらも、辛い仕事から逃げずにやり切ったことは大きな自信になっています。

人間、好きなことならいくらでもできます。好きなことを仕事にできた人は本当に幸せだし、職探しをする時に「好きなこと」「やりたいこと」を優先するのは当然です。

ただ、そうならない場合の方が多いのが現実。それは会社を選ぶ時もそうだし、入社してからも不本意な配属をされたり、人事異動になる場合もあります。

特にそれまでやりたい仕事をできていたり、やりがいを感じていた人ほど喪失感に襲われ、腐ってしまいがちです。

しかし、そこで「こんな仕事はやりたいことじゃない」となげやりになって適当に済ませるか、不得手なことでも前向きに取り組むかで、その後は大きく変わるでしょう。

退職は自分の中で区切りがついてから

何も苦手なことに一生立ち向かえというつもりはありません。

ただ、例えばひとつのプロジェクトが終わるまでとか、例えば3年間とか、自分の中で区切りをつけられるまでは、投げ出したり、適当に済ませずに全力で取り組むべきです。

それが例え、泥水をすするような仕事でも、誰でもできるようなスケールの小さな仕事でも決して無駄にはなりません。

あの時、やり切ってよかったと思える時が必ず来ます。

異動希望を出すのも、退職するのも、転職するのも、その後で大丈夫です。