春の足音が聞こえるようになり、リクルートスーツで就活する学生さんの足音も聞こえるようになってきました。今年は売り手市場なので、学生側の方が強気とか。「就職氷河期」に苦しんだ元学生からしたら羨ましい話です。

「かんでん」を蹴る?

先日、仕事中に地下街を歩いていると、私の後ろを学生らしき男女2人組が歩いていました。別に聞く気はなかったのですが、男子学生の話が漏れ聞こえてきました。

男「かんでんは学校推薦もらえたけど断ったんだ」

女「なんで?」

男「他に行きたいメーカーがあるから」

かんでん!?関西電力!?断った!?

これが売り手市場の実態なのでしょうか。私の頃なら入社試験さえ受けさせてもらえるか分からないくらいの、泣く子も黙る超巨大安定みんなの憧れ自慢できる親戚も鼻高々な会社です。

私がその彼の親なら「悪いことは言わんから黙って受けなさい」と厳命するでしょう。いくら他に行きたいメーカーがあるからと言って、関電を断る理由にはならないと思うのは保守的すぎるでしょうか…。

すぐ辞める若手社員

私の勤める会社も世間的には名が通っているのですが、最近は入って間もない若手社員が簡単に辞めます。私達の頃はこだわりがあって、やりたいことを実現するために転職する例はありましたが、最近はただ単に会社の将来を悲観して、とか、社風が合わない、とか、そんな理由で辞めるようです。

売り手市場で門戸が開かれている分、辞めることにも抵抗がないのでしょう。終身雇用が崩壊しつつあるため、そういった傾向には今後ますます拍車がかかります。必然的に社員の平均年齢は高くなり、新陳代謝が悪く、組織が硬直化することは目に見えています。ていうか、もうなってますけど…。

大切なのは幸福を実感できること

私は関電を蹴る学生を否定するつもりは全くありません。これからは大企業といえども安泰ではないし、何より本人が納得できなければ幸せを実感できないでしょう。最も大切なのは、仕事を通じて幸せになることです。

ただ、就活というのは人生の大きな節目であることは確か。結果によって、その後の人生を左右することは間違いありません。いろいろな先輩に相談し、自分なりに悩み考えることは、決して無駄にはならないでしょう。

内定を得やすい売り手市場は、そういう意味では恵まれていないのかも知れませんね。ともあれ、全ての就活生が豊かな人生につながる選択をすることを切に願います。